ゴルフ練習場業界全体動向

掲載データについて
ここに掲載されている練習場に関するデータ、資料、グラフ、理論は、すべて当社の独自の調査、分析によるものです。これらのものを無断で使用、転載することは、著作権違反となりますので、必ず当社の承認を得てください。
(有)ケージーアール出版 (株)ゴルフ経営研究所
弊社では、毎年ゴルフ練習場業界全体の動向について調査し、4〜3月の年度単位で集計、発表している。
対象となるゴルフ練習場は、下記の定義に基づく。

2008年度全国ゴルフ練習場の実態

 (株)ゴルフ経営研究所では、2008年度(平成20年度=平成20年4月1日〜21年3月31日)の「全国ゴルフ練習場の利用実態」を発表した。それによると、ゴルフ人気から練習場延べ来場者数は3年連続で増加し、前年比265万4千人、2.7%増となり、1億220万4千人となった。また、一施設当たり利用者数は、6年連続の増加、前年比4.8%、1273人増の2万8070人となった。一施設当たりは、ピークの91年度を100とすると、97.7%まで回復したことになる。
 また施設数は、新設の機運が高まりつつあり、インドア施設を衷心に27施設がオープンした。一方閉鎖施設は、練習場用地の再利用から企業系の閉鎖もあり101施設となり、差し引き74施設(2.0%)が減少し、3641施設となった(経営者交代は含まず)。
 需給バランス上は、約4000施設が適正施設数とみられ、市場環境は改善されているものの、練習場は市場が限定された地域立脚業の特性から、全体状況とは別に、大都市部など市場調整が進んでいる地域とそうでない地域の格差が一層進んでいる。
 さらに、装置産業を踏襲する旧態経営の施設と、ユーザー環境の変化を敏感に捉え、経営刷新を積極的に進める施設の経営格差がより大きくなっている。また、活況施設をみて、異業種からの参入計画が増加している。
 なお09年度は、閉鎖は60〜80施設程度になるものとみられ、逆に新設は40〜50施設程度になろう。不況下に健闘している練習場業界だが、景気低迷、少子高齢化の進行、消費額の低下など、取り巻く不安要素は大きい。
 また、ゴルフ場などが付帯練習場を開放してスクール事業を始める動きも活発化しており、改めて街に存在する練習場の在り方そのものを見つめ直し、「練習」の場にとらわれない「地域ステージ」の視点で、滞在の魅力を広範囲に拡げる工夫が求められている。

「ゴルフ練習場」の定義
「ゴルフ練習場」とは、打席を有した施設で、利用料金がある場合は「会員制」「非会員制」を問わず、また打席の大小、飛距離の如何、屋内外を問わない。さらに、6ホール未満、ホールの平均距離が70m未満のミニコースも「練習場」の部類となる。コースに併設している練習場の場合は、単独でも一般営業しているケースは含まれるが、完全にゴルフ場の付帯施設としている場合は除く。
上記に関する参考資料
●2008年度 練習場の利用実態
●全国ゴルフ練習場施設数、利用者数の推移

第34回全国ゴルフ練習場経営調査結果(2010.6)

練習場の景気動向

総論
 練習場業界は、景気低迷下にも関わらず引き続き善戦健闘、好調推移となった。(株)ゴルフ経営研究所では毎年3月、練習場業界の景気動向を全国500施設からの回答を基に分析しているが、それによるとDI(景気動向指数 diffusion index ディフュージョン・インデックス。上昇(増加)回答割合から下降(減少)回答割合を引いた指数)でみる、現在の練習場経営者の「景況感」は9.3となり、昨年のマイナス13.5から22.8ポイントも回復しプラス域に入った。09年の実績値である「来場者数部門」でも36.8となり、昨年調査値の25.1より11.7ポイント回復した。「売上部門」も27.7とし、昨年値の14.0から13.7ポイント回復した。
 「景況感」では、北海道・東北が唯一マイナス域にあるものの改善、その他も関西を除き回復値となった。「来場者数」「売上」部門でも、九州や北海道・ 東北に大きな改善値がみられ、逆にこれまで好況だった関西や中部にストップ傾向がかかった。中央から発したブームの波が全国的に行き渡ったかたちで、不況がこの勢いを静めてしまうか、さらなる波が起こるか、今年が正念場となる。
 ゴルフ業界、特に練習場は他業界に比べると善戦健闘といえる。来場者傾向でも女性・若年層来場者の増加、カップル、グループ来場者の増加をあげる声が途切れていない。加えて、「ゴルフ大衆化」時代にどっと増えたゴルファーが高齢化し、コースプレーヤーから練習場プレーヤーにユーターンしている。新規層と練習場卒業組の相乗効果が好調の要因。

◎景況感
 今年3月時点の練習場経営者がみる「景況感」は、全体の43.6%の施設から「回復に向かっている」との回答があった。この数値は、昨年の同様回答率30.8%を上回った。一方「下降中」回答は34.3%で、昨年の44.3%から減少。
 昨年当初は、不況による先行き不安感が先行したものの、実績的に良かったことから、根強いゴルフブームを期待しての声が多い。特にこれまで悪かった九州は、60%の施設が「回復」となり、DIは40で地方別で最も高い値となった。北海道・東北も大幅改善したものの、昨年までの不況値が大きく、まだまだ厳しい環境が続いている。
 悪化したのは、これまで順調な関西で、「回復」「同様」「下落」の回答がすべて同数でDIは0となった。中部・北陸は、北陸に回復傾向があり、やや沈静化の中部を引き上げた。関東は引き続き順調推移。
 全国状況は、大都市部発信によるブームの「波紋現象」が、北海道はいまだ到達していないものの、全国的に波及したかたちで、逆に関西、中部が沈静化。
 こうした結果、業況判断をみるDI(プラス50以上が好景気、マイナス50以下が不景気)は、全国値で昨年のマイナス13.5から9.3まで上昇した。
 地方別DIは以下のとおり。▼はマイナス。
・北海道・東北 ▼44.0(25.6ポイント改善)
・関東       9.5(31.1ポイント改善)
・中部・北陸      32.6(20.5ポイント改善)
・関西             0.0(17.2ポイント悪化)
・中国・四国      15.8(26.9ポイント改善)
・九州            40.0(51.8ポイント改善)
◎来場者
 昨年の練習場業界の実績値から景気動向をみてみよう。
 三部門の中ではこの「来場者数」がもっとも好数値になっている。「09年実績が08年より増加した」施設の割合は全体の53.6%と半数以上となり、前年調査の同回答が48%を上回った。逆に「09年が08年より減少した」施設の割合は17.1%で、こちらも前年の22.9%より減っている。この結果、全国の来場者DIは36.8となり、前年の25.1から11.7ポイント改善した。
 これまで好況域だった中部、関西の伸びが止まり、九州、北海道・東北の改善が目立った。特に九州は53.8で好景気ゾーンに入った。全地域でマイナスはなく、練習場業界の善戦ぶりが表れている。
 地方別DIは以下のとおり。
・北海道・東北   9.5(36.8ポイント改善)
・関東      37.3(21.2ポイント改善)
・中部・北陸      50.0(21.4ポイント悪化)
・関西            33.3(16.7ポイント悪化)
・中国・四国      27.8(同率)
・九州            53.8(43.3ポイント改善)
◎売上
 消費単価の低迷が続いており、来場者の増加ほどには売上実績は伸びていないが、この部門でもDIは27.7となり、13.7ポイント改善した。「増加」回答は48.4%で、前年の43.3%から増え、「減少」回答は前年の29.2%から20.7%に減った。
 中国・四国のみまだマイナス域にあるものの、関西以外はすべて改善値となった。特に北海道・東北、九州が大きく回復した。ここでも、これまで好景気域だった中部、関西は、依然数値こそ高いもののブレーキがかかった。
地方別DIは以下のとおり。▼はマイナス。
・北海道・東北  10.0(43.3ポイント改善)
・関東      33.9(13.6ポイント改善)
・中部・北陸   45.5( 6.7ポイント改善)
・関西      20.6( 2.7ポイント悪化)
・中国・四国  ▼12.5( 0.8ポイント改善)
・九州      35.7(23.9ポイント改善)
 「波紋現象」が末端まで行き渡った状況だが、関東に新たな伸びが見られるのは良い兆候。生活防衛が一層加速する現況下、マイナス要因を、どこまで緩和できるかが鍵となる。

 「練習場経営調査」は、(株)ゴルフ経営研究所が毎年3月に実施しているもので今年で34目。全国500施設の回答を集計、分析している。集計施設の地域内訳は、分布比例に準じ、北海道.東北59(集計配分11.7%)、関東150(30.0%)、中部・北陸117(23.5%)、関西92(18.3%)、中国・四国47(9.4%)、九州35施設(7.0%)。

参考資料(Excel形式)
●ゴルフ練習場の経営調査結果平均値一覧(2010年)Exel形式
 なお、「全国ゴルフ練習場の実態」の調査数値は、全国のすべての練習場の概要集計であり、調査方法、集計対象、内容が「経営調査」とは異なる。したがって、実際経営面での営業指標的なデータとしては、比較的積極的な施設が回答する「経営調査」回答を参照に、業界規模、全体の推移を判断するには後者の「実態」数値を参照にされたい。

●ゴルフ練習場経営全般に関する具体的な経営相談は、こちらで承っております。
●●●ゴルフ練習場経営相談のページへ

HOME