ゴルフ練習場業界全体動向

掲載データについて
ここに掲載されている練習場に関するデータ、資料、グラフ、理論は、すべて当社の独自の調査、分析によるものです。これらのものを無断で使用、転載することは、著作権違反となりますので、必ず当社の承認を得てください。
(有)ケージーアール出版 (株)ゴルフ経営研究所
弊社では、毎年ゴルフ練習場業界全体の動向について調査し、4~3月の年度単位で集計、発表している。
対象となるゴルフ練習場は、下記の定義に基づく。

 2015年度全国ゴルフ練習場の施設数と利用状況

 ㈱ゴルフ経営研究所調査による2015年度(平成27年度=平成27年4月~28年3月)の「全国ゴルフ練習場の施設数と利用状況」がまとまった。それによると施設数は、土地の有効活用から88施設が閉鎖、新設21施設との差し引き67施設(-2%)の減少となった。これにより全国施設数は3211施設となり、23年連続の減少となった。最多期1992年度の5420施設と比べると、2209施設少なくなり、40.8%市場規模を縮小している。
 練習場延べ利用者数は、一施設当たりで前年比2%、550人増加、2万7624人となり、2年連続のプラスとなった。しかし施設数の減少もあり、全体延べ利用者数は前年比4万7千人(-0.1%)減少し8869万9千人で、6年連続の減少。練習場業界は、景気低迷、異常気象で10年度に大きく落ち込み、11年度は震災、原発、電力不足、12年度も原発後遺症、政局不安の影響を受けて低迷、13年度は自民党の経済政策に期待がかかったが業界反発までには至らず、大雪など異常気象も加わって低迷、14年度は消費税増税があり、回復の兆しに留まった。15年度でようやく一施設当たりに回復傾向が現れた。しかし16年度(今年3月まで)は4月に熊本、10月に鳥取と大型地震が相次ぎ、景気も予測不能の国際情勢と相まって、昨年末までは前年比マイナス1%程度で推移している。
 ゴルフ業界全体はその発展過程から、円熟、後退期に入り、少子高齢化と併せゴルフ人口の減少は避けて通れない環境下にある。供給市場は練習場、ゴルフ場とも、土地の効率利用を求め、閉鎖転業が続いている。そうした中、改めて練習場経営の真価、存在意義を大きく見直す一年といえよう。

「ゴルフ練習場」の定義
「ゴルフ練習場」とは、打席を有した施設で、利用料金がある場合は「会員制」「非会員制」を問わず、また打席の大小、飛距離の如何、屋内外を問わない。さらに、6ホール未満、ホールの平均距離が70m未満のミニコースも「練習場」の部類となる。コースに併設している練習場の場合は、単独でも一般営業しているケースは含まれるが、完全にゴルフ場の付帯施設としている場合は除く。
上記に関する参考資料
●全国ゴルフ練習場施設数、利用者数の推移

 第41回全国ゴルフ練習場経営調査結果(2017.3)

練習場の景気動向(2017年3月)

総論
 当社が今年2月から3月にかけて行った「全国ゴルフ練習場経営調査」によると、ここ数年回復基調にあった練習場業界だが一転失速、今年の「景況感」、昨年実績の「来場者」、「売上」の三部門とも前年値を下回る結果となった。練習場経営者からみた今年の「景況感」は、DI値(景気動向指数 DIffusion index ディフュージョン・インデックス。上昇(増加)回答割合から下降(減少)回答割合を引いた指数)で、昨年より9.4ポイント悪化し14.6となった。2016年実績の「来場者」でも23ポイント落込み-9.5に、同様の「売上」も17.1ポイント悪化し-15.9となった。いずれにせよ、6年ぶりに三部門でプラス域になった昨年値に比べ、地域差はあるものの大きく失速した今年の調査値は、先に控える消費税増税と併せ、厳しい業界の現実を表している。

◎景況感
 「回復している」回答は全体の38.4%で、昨年の同様回答45.1%から減少した。一方「下降中」回答は23.8%で昨年の21.1%を上回った。業況判断をみるDI(プラス50以上が好景気、-50以下が不景気)は全国値で14.6となり、昨年の24から9.4ポイント悪化した。経営者は昨年実績を踏まえ、かつ控えている再消費税増税、物価高騰から前途多難という見方が増えた。反面雇用の安定、勤務時間の短縮といったプラス要素もあり、景況感としては前年値より悪化したものの、プラス域に留まった。
地方別「景況感」
■北海道・東北地方8.3(6.7ポイント悪化)
総体悪化したものの、昨年実績値で大きな改善値を見せた東北が反発を警戒、先行き不安感が数値に表れた。
■関東地方23.7(1.7ポイント悪化)
微弱推移したが、中国・四国に次いでDIが高い。環境に敏感なため、景気にいち早く連動する。好転時は真っ先に伸び率が高くなる。
■中部・北陸地方16.1(23.2ポイント悪化)
需給バランスが取れており、比較的安定推移するが、今年はやや後退。昨年全国一高いDIだったが陰りを見せる。
■関西地方0.0(34.4ポイント悪化)
昨年は大幅な改善値をみせたが、その反動か大きく後退。施設規模が大きいことで、一喜一憂のふり幅が大きいが、実績値はそれほどの悪化ではない。
■中国・四国地方25.0(25ポイント改善)
昨年、今年と連続の改善でDIトップに。鳥取地震で実績値が落ち込むも、回復に期待で全国唯一の改善値。
■九州地方0.0(6.3ポイント悪化)
増加回答が最も多いが減少回答も最多。熊本地震からの復興で悪化もやや持ち直し。


◎来場者部門
「来場者」部門では「16年実績が15年より増加した」施設の割合は全体の33.5%となり、前年の同回答41.1%より少なくなった。一方「減少した」施設割合は43%で、前年の27.6%を大きく上回った。「変わらず」回答は23.4%。この結果、全国の来場者DIは-9.5となり、前年調査より23ポイントダウンし、6年ぶりにプラス域に浮上していたものが、再びマイナス域に沈降した。
 DIは全地方で改善された前年値と異なり地方差が広がった。特に北海道・東北が25ポイント改善、中でも東北の復調ぶりが目立った。続くのはプラマイ0の関西、あとはいずれも悪化した。中国・四国の7.9ポイント悪化はまだしも、中部・北陸が35.7ポイント、関東は36.3ポイントの大幅悪化に。大地震の影響を受けた九州に至っては70ポイントの落ち込みとなり、不況域に。
 16年実績の地域別DI順は①北海道・東北25.0、②中部・北陸0.0、③関西-6.7、④関東-13.8、⑤中国・四国-22.2、⑥九州-50.0。

◎売上部門
 「売上」部門のDIもまた前年の1.2から17.1ポイント悪化し、再びマイナス域に落ち-15.9となった。「増加」回答は、前年調査の35.4%から29.9%になり、逆に「減少」回答は34.1%から45.9%に増えた。こちらも地域格差があり、改善率トップは北海道・東北で26.5ポイントの大幅回復となった。続いて関西が9.2ポイント改善したが、他地方は悪化に反転した。中部・北陸は8.4ポイントのダウンだが、関東は34.1ポイント、中国・四国は38.6ポイント、九州は45.5ポイントの大幅な落ち込みに。
 この結果16年実績のDIは①北海道・東北50.0、②中部・北陸5.9、ここまでがプラス域を維持。③関西-13.3、④関東-27.4、⑤九州-45.5、⑥中国・四国-60.0。
 17年に入っても前年比微減域で推移している。少子化、1970年代参入の高齢者ゴルファーのリタイヤに加え、余暇の多様化が進んでいる。厳しい環境下、練習場を「魅力のステージ」にし、参入人口増加を計る他ない。

「全国ゴルフ練習場経営調査」について
 ㈱ゴルフ経営研究所が毎年2~3月に実施しているもので、今年で41回目。対象は全国のゴルフ練習場施設(※練習場の定義による)3211施設で、有効回答集計数は300。地域内訳は施設分布比例に準じ、北海道・東北25(集計配分8.2%)、関東116(38.6%)、中部・北陸60(17.9%)、関西61(20.5%)、中国・四国19(6.4%)、九州19施設(6.4%)。
 また、本調査値はアンケート方式のため、比較的積極的な経営者が回答する傾向にあり、業界全体値「練習場の利用状況」とは異なります。練習場業界の推移等全体の流れをみる場合は「利用状況」を、経営指標等には本調査値を参考にしてください。

参考資料(Excel形式)
●ゴルフ練習場の経営調査結果平均値一覧(2017年)Exel形式

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