ゴルフ練習場業界全体動向

掲載データについて
ここに掲載されている練習場に関するデータ、資料、グラフ、理論は、すべて当社の独自の調査、分析によるものです。これらのものを無断で使用、転載することは、著作権違反となりますので、必ず当社の承認を得てください。
(有)ケージーアール出版 (株)ゴルフ経営研究所
弊社では、毎年ゴルフ練習場業界全体の動向について調査し、4~3月の年度単位で集計、発表している。
対象となるゴルフ練習場は、下記の定義に基づく。

 2020年度全国ゴルフ練習場の施設数と利用状況

 (株)ゴルフ経営研究所の共同調査による2020年度(20年4月~21年3月)の「全国ゴルフ練習場の施設数と利用状況」がまとまった。それによると施設数は94施設が閉鎖、新設20施設との差し引き74施設、2.4%の減少し、弊社練習場定義による全国練習場施設数は2,976施設となり、28年連続の減少となった。最多期1992年度の5,420施設と比べると2,444施設少なくなり、供給市場はピーク時の54.9%に縮小している。しかし需要は2019年から上向きに転じ、20年度はコロナ禍で懸念されたものの、6月以降は選択された業種として大幅に回復した。結果、延べ利用者数は前年比3.3%、286万4千人増の9048万9千人となり、7年ぶりに9千万人台に。また施設数減少により、一施設当たりでは前年比5.8%、1,677人増加の3万406人となり、1965年の統計以来初の3万人台を記録した。
 練習場業界は10年度から落ち込み、11年度は震災と原発問題、12年度も後遺症が続き、13年度は大雪など異常気象で低迷、14年度は消費税増税があり回復の兆しに留まった。15年度でようやく一施設当たりに回復傾向が現れた。しかし16年度は熊本、鳥取と大型地震が相次ぎ、17年度も一進一退の横バイで推移した。18年度になると大阪地震、西日本豪雨、北海道地震に酷暑と大型台風が加わり低迷。19年度は千葉県での鉄塔倒壊、消費増税があったものの、スタープロの活躍もありゴルフ人気が再来。20年度は「三密回避、家近の手軽な運動空間」という練習場特性が幸いし、インドアを除き、かつてのピーク時に匹敵する好況値が21年度まで続いている。

「ゴルフ練習場」の定義
「ゴルフ練習場」とは、打席を有した施設で、利用料金がある場合は「会員制」「非会員制」を問わず、また打席の大小、飛距離の如何、屋内外を問わない。さらに、6ホール未満、ホールの平均距離が70m未満のミニコースも「練習場」の部類となる。コースに併設している練習場の場合は、単独でも一般営業しているケースは含まれるが、完全にゴルフ場の付帯施設としている場合は除く。
上記に関する参考資料
●全国ゴルフ練習場施設数、利用者数の推移

 第46回全国ゴルフ練習場経営調査結果(2022.3)

練習場の景気動向

総論
 コロナ禍でも選択された業種として、ピーク時を上回る好況値を記録した練習場業界、今年はどうだろうか。練習場の最新景気動向を知る「第46回全国ゴルフ練習場経営調査」(当社調査)結果によると、景気動向を示すDI値(Diffusion index ディフュージョン・インデックス。上昇(増加)回答割合から下降(減少)回答割合を引いた指数)からみると、2022年の「景況感」は昨年より6.2ポイント後退して77.3になった。2021年実績の「来場者数」では、前年の71.8から8.3ポイント後退し63.5に。同様の「売上高」も6ポイント後退し59.6となった。三部門ともDI値の判断上「好景気」とされるプラス50を上回り、引き続き好況値を維持しているものの、やや落ち着きをみせている。練習場は2019年から回復基調に入り、20年春からはコロナ禍にも関わらず、家近・安全・手軽な運動空間という練習場特性が受けて、30年ぶりの「第四次ブーム」に入っている。しかし行動制限も緩和され、他のレジャーも解禁された今、この人気を維持、継続していくのが今後の課題といえる。

◎景況感
 練習場経営者が捉える今年2月時点の「景況感」だが、今年は「良くなる」回答は全体の82.7%で、昨年の同様回答84.9%からやや少なくなったものの高い水準。一方「悪くなる」回答は5.3%で、昨年の1.3%から増えた。
 業況判断をみるDI(プラス50以上が好景気、-50以下が不景気)は全国値で77.3となり、昨年の83.6から6.2ポイント下降した。とはいえ、この値は昨年の記録的最高値に順ずる好況値であり、ほぼ頂点ともいえる昨年値以上を期待する方が無謀でもある。ともあれ、若年者、女性の来場者増、コロナ禍での選択需要に支えられての勢いが継続している。一方で、高齢者層のリタイアが進行しており、この層はいまだ主要客層であるだけに、懸念する声が上がっている。
「景況感」地方別DI
■北海道・東北地方80.0(6.7ポイント後退)
高水準維持。全回答が「良くなる」予測となり、「悪化する」は0回答。高値限界での回答がやや増え、DIが後退したに過ぎない。
■関東地方66.1(13.9ポイント後退)
昨年は全国一高い回復率となったが、今年は後退率が全国一に。都心部は諸物価高騰での消費自粛、コロナ禍での先行き不安(インドア)も影響。DIも全国で最も厳しい値に。
■中部・北陸地方85.2(3.1ポイント後退)
全国で2番目に高いDI。北陸は「悪くなる」回答0。中部は昨年に続き堅調。後退率も最も低い。
■関西地方78.3(2.3ポイント改善)
昨年DIが最も低かったが今年は改善。施設規模の大きい関西は起伏が大きい。上昇機運が高まっている。
■中国・四国地方94.1(7.5ポイント改善)
「悪くなる」回答0。4年連続の改善で全国一高いDIに。好景気ゾーンをさらに増幅している。
■九州地方82.4(10ポイント後退)
九州地震以降、昨年まで3年連続回復し、DIは連続して全国一だったが、今年は頭打ちで後退。悩みは消費単価の低水準。

◎来場者実績
 「来場者数」部門では「21年実績が20年より増加した」施設の割合は全体の74.3%で、前年の同回答79.9%より少なくなった。一方「減少した」施設割合は10.8%で、前年の8.1%より増えた。「変わらず」回答は14.9%(前年12.1%)。
 この結果、全国のDIは63.5となり、前年調査の71.8から8.3ポイント下がった。練習場は基本的には器(うつわ)産業、待ち時間が出る(許容限界)満員以上を求めることは難しい。
 だが、地域的には温度差がある。昨年調査では20年実績のため、コロナ禍初期の緊急事態宣言で大都市圏の大手企業系列の施設は自粛休業を余儀なくされた。また再開しても営業時間の短縮、人数制限から地方ほど高いDIとなった。特に九州や北海道・東北が高い数値となっていた。
 しかし21年実績では九州はさらに伸ばしたものの、北海道・東北は大きく落ち込んだ。
 21年実績の地域別DI順は①九州91.7(前年86.7)②中部・北陸69.2(同73.0)③関東69.0(同68.9)④関西64.0(同69.6)⑤中国・四国46.7(同60.0)⑥北海道・東北16.7(同78.6)。

◎売上実績
 「売上」部門のDIは前年の65.6から6ポイント後退し、59.6になったがまだ好景気域。21年実績が20年より「増加した」回答は、昨年調査の76.6%から70.5%になり、「減少した」回答は11%から10.9%とほぼ同率。
 「売上」部門は、三部門で最も厳しい結果になる。来場者は増加しても、コロナで短時間練習=消費単価の縮小につながるからだ。地域別で良かったのは「中部・北陸」で、改善したのは「中部・北陸」「関東」「中国・四国」。落ち込んだのは「北海道・東北」と「九州」、どちらも前年最好況だった反動落。逆に前年は自粛休業で厳しかった関東が復活した。
 売上部門の地方別DIは①中部・北陸77.8(前年73.0)②中国・四国68.8(同60.0)③関東60.3(同50.0)④関西60.0(72.0)⑤九州44.4(86.7)⑥北海道・東北25.0(71.4)。
 コロナ禍3年目になる22年はインドアも復活、通常期の状態に徐々に戻りつつある。全国押しなべて好況は終了しつつある。

「全国ゴルフ練習場経営調査」について
  「練習場経営調査」は本紙及び提携する㈱ゴルフ経営研究所が毎年2~3月に実施しているもので、今年で46回目。対象は全国のゴルフ練習場(※練習場の定義による)2,976施設で、有効回答集計数は300。地域内訳は施設分布比例に準じ、北海道・東北23(集計配分7.6%)、関東106(同35.3%)、中部・北陸53(同17.6%)、関西53(同17.6%)、中国・四国32(同10.6%)、九州34施設(同11.2%)。
 また、本調査値はアンケート方式のため、比較的積極的な経営者が回答する傾向にあり、別データである業界全体値「練習場の利用状況」とは異なる。練習場業界の推移等全体の流れをみる場合は「利用状況」を、経営指標等には本調査値を参考にしてください。

参考資料(Excel形式)
●ゴルフ練習場の経営調査結果平均値一覧(2022年)Exel形式

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